カテゴリ:書籍( 22 )
Mobile Offshore Base
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少し前の本ですが、「丸」別冊の「アメリカ空母完全ガイド」に掲載された次世代空母の想像図です。
構想のベースはMobile Offshore Base という連結式洋上プラットフォームが元になっています。空母の物量というのは平時に於いても有効な事が、トモダチ作戦を見ても明らかになった訳ですが、アメリカのような空母打撃群を平時に抱えておける程の国力というのはそうあるものではありません。今回の絵は寸法こそ巨大ですが、構造はシンプルで連結して滑走路を確保するタイプです。
本家のアイディアと異なるのはフナ底がウエーブピアサータイプになっている事と、連結用のクレーンを自前で持っているところです。このクレーンは起倒式で、有事にはアイランドになります。

何度も言っていますが、個人的には金食い虫の空母保有には反対です。その一方で、平時に於ける保険としての設備にどれだけ資金が割けるのかは、安全保障に限らず、震災後の日本のあり方として本気で議論する必要があると思います。
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by koike_terumasa | 2013-02-28 12:02 | 書籍
フォッケウルフ+紫電改?
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「超空母時代」学研歴群新書より
小説のカバーを描かせて頂きました。関係者の皆様、お世話になりました。
タイトルで空母と謳っているのに飛行機が前面の構図。独フォッケウルフ社と川西による共同開発という架空機が出て来るので、つい気持ちが前へと出てしまいました。しかしプロポーションはフォッケ寄りなのにトリカゴ状のキャノピーが載ると途端に日本軍機っぽく見えるのは不思議です。全面防弾ガラスというすごい設定なので、いずれにしても曲面ガラスは使えないんですけどね。後ろからの防弾は通常通り防弾板でカバーして、一体整形ガラスを使う事で紫電改のようなイメージを残しました。
潜水空母も含め、架空の乗り物のデザインは面白いですね。楽しませて頂きました。
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by koike_terumasa | 2012-07-07 15:20 | 書籍
恐竜今昔
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「しくみが見える図鑑」(成美堂出版)より、ティラノサウルス-アンキロザウルス相対図です。この絵、以前からの恐竜ファンの方には、ちょっと見慣れない絵ではないでしょうか。
何しろティラノサウルスが全身羽毛なのです。昨年、科学博物館で公開された画像では、実は背中に羽毛が残っていたようですとオフィシャルで言ったばかりなのに、早くも差し替えの流れ。「ゴジラ型」、「ジュラシックパーク型」と見守って来た一人としては、ティラノサウルスが実は鈍足でジープを追いかけたりできないと知った時以来の驚きでした。ここで登場する「全身羽毛型」は、新聞によると中国で発掘された化石が元になっているようですが、学説は日々、移ろい行くものだと言う事をあらためて実感した出来事です。
実は私としてはなかなか馴染むのに時間がかかりそうですが、友人に聞いたら、「腕の風切羽がキュート」と肯定的に言っていたので、世間的にはそれほど抵抗が無いのかも知れません。それよりも「実はこうだった!」という旬の情報に目を輝かせるほうが前向きというものですね。
因に描く側としては、羽毛も鱗のような皮膚表現も、どちらも大変なのであまり変わりません。。。
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by koike_terumasa | 2012-04-18 19:32 | 書籍
「宇宙のはかり方」 グラフィック社
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久しぶりに本の紹介です。
ビシュアル雑学図鑑「宇宙のはかり方」の内部イラスト、およびカバーを手掛けました。関係者の皆様、お世話になりました。
今回は宇宙がテーマな割には絵の内容が幅広く、スカイツリーや天を担ぐアトラス、ナガスクジラ、果てはカップラーメン(!)など、今まで描いた事の無い物も多く一気に間口が広がりました。
あれだけ冬期オリンピックで騒がれていたカーリングもルールを知らず、慌てて調べたのも今となっては良い思い出です。
そんな訳で、何故かカーリングの絵も入っている本作品、書店で見かけたら手に取ってみて下さい!
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by koike_terumasa | 2011-08-11 21:44 | 書籍
磁気圏図
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PHP研究所「できかた図鑑」より、磁気圏図。
久しぶりの宇宙絵です。地球の周りは目に見えない磁気の膜で覆われていて、太陽風や宇宙線から地球を守っていますよ、という絵です。
左端がbow-shockと呼ばれる衝撃波面で、太陽風との境界を形成しています。磁気圏は太陽風に吹き流され、反対側へ長く伸びますが、このバリアーは万能ではなく、図のピンク色のエリア「プラズマシート」に太陽風が吹き込んでくる事で、オーロラが発生します。
この磁気のバリアーの不完全さが、夜の芸術「オーロラ」を生む元になっているなんて、ちょっと面白いですね。
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by koike_terumasa | 2011-06-29 05:23 | 書籍
神の目(上手な嘘のつき方3)
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「宇宙の進化がわかる絵事典」(PHP研究所)より、「宇宙の果て」。
我々がおそらく一生目にする事がないであろう光景です。無数の銀河の集合体である大規模構造の先に無限の闇が広がります。宇宙に果てはあるのか?という内容の章の背景用に描いたもの。学校では「宇宙は今も広がり続けている」と教わりますが、その広がってゆく先には何があるのか?という謎が残ります。答えは『無」という、やけに観念的なものになってしまうのですが、これは宇宙が出来る前は何があったのか?という疑問の答えと同じです。観測できないものはそう表現するしかないという訳。因に宇宙を構成する物質のほとんどは「ダークマター」といって、これも何やら良く分からない物質という事になります。要約すると「良く分からないということが分かった」と言っているようですが、それでもこの10年で色々な事が分かってきました。宇宙にはビッグバンの残り香があったり、ブラックホールが仮説ではなくなったり。私が子供の頃の図鑑には「あくまで仮説です」なんて注記がされていたような内容が現実と裏付けられるようになってきました。確実に進化し続ける天文学は、まだまだ熱い研究分野なんだと思います。
最初に戻りますが、宇宙の話をすると観念的だったり、宗教的な話になるのは今も昔も共通していますね。でも分からない事を分からないと言えるようになったのは、やっぱり学問が良い方向に進化した結果なんじゃないかなと思っています。
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by koike_terumasa | 2010-07-01 03:55 | 書籍
太陽系の在処
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「この一冊で宇宙と太陽系がまるごとわかる本」より、天の川銀河之図。
工業製品の開発では良く描く、側面図と平面図です。今まで描いた中で一番大きなものの2面図になりますね。次に大きな図はず〜っと小さくなって挿絵用の空母とか、かな??
「天の川銀河」とは我々の住む太陽系、地球を含む銀河系の事を差します。赤い四角で囲ったところが「オリオン腕」といって、太陽系はここにある事が分かっています。教科書にも載っている事ですが我々はこのオリオン腕から銀河の中心方向、「バルジ」と呼ばれる星の沢山集まった方向を指差して「天の川」と呼んでいる訳です。主観的な「天の川」という名前が銀河全体を差す名前になってしまった、というかなり強引な例ですね(笑)
話は変わりますが昨年は世界天文年でした。そして今年は日本の航空100年の記念の年です。2年連続で、宇宙、航空と仕事に関係の深い記念の年が続くので、今年は頑張らなくては!と思っていたらもう5月も末。つくづく時の流れが早く感じる今日この頃です。
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by koike_terumasa | 2010-05-29 02:00 | 書籍
「宇宙の秘密」PHP文庫
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文庫のイラストを担当しました。
今回の本は以前ご紹介した「宇宙の進化がわかる事典」から大量のイラストを転用していますので描き下ろしではありませんが、文庫版という事もありその分お手軽な価格になっています。内容も分かり易く、移動時間にちょっと宇宙についての知識を広げたい、という方におすすめです。
世界天文年ももうすぐ終わり。今年は天文書の扱いも平年より若干大きかったと思うのですが、この機会にもっと宇宙に親しんでもらえたら良いな、と思います。
 
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by koike_terumasa | 2009-11-16 17:18 | 書籍
PHP研究所 『月の大研究』
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宇宙図鑑の絵を担当しました。関係者の皆様、大変お世話になりました。
今回の表紙は月、地球、太陽という順で各々が並ぶ、月食の配置です。この並びで月側からのビュウという事は、当然手前は月の裏側という事になります。あまり見慣れない表情の月に仕上がっているのはその為ですね。この絵を描く為に天文台でもらった紙の月球儀を組み立てて、眺めながら構図を練りましたが、やはり見慣れぬ月の裏側の表情は「月らしくない」という最大の悩みを抱えつつ、下絵を進めて行きました。図鑑の顔になる様に瑞々しく(水はないけど、)空気感たっぷりに(空気も無いけど、)描いています。因に手前に見える大きなクレーターは「東の海」、その左手に「ヘルツシュプルング」が幽かに見えます。
 さてここで、先ほど触れた月の空気感のお話。月探査衛星「かぐや」が送って来た鮮明な月の映像は我々の記憶に新しい事と思いますが、あまりに鮮明すぎて、言い換えれば稜線がはっきりし過ぎていて、ゲーム画面のCGを見ているような気分になった方も多いのではないかと思います。影の部分は漆黒の闇というより飽くまで『墨』であり、そこに光の回り込む余地はありません。まるで特殊撮影の青抜きを見ているかのようです。お陰で以前アポロ11号が月で撮った写真を見慣れていた私には、どっちが本当の月なのか理解に苦しむ事となってしまいました。むろんどちらも正しく、画像の正確さという意味ではかぐやの圧勝なのでしょうが、我々は無意識に空気のある生活を送り、絵描きは空気のある表現に慣れているのだなと実感した出来事でした。日頃から思っている、「正しく、かつ好ましい」宇宙の絵について、再び考えさせられる出来事となりました。

裏表紙はダイヤモンドリングですので、是非書店にて手に取ってみて下さい。
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by koike_terumasa | 2009-08-04 15:32 | 書籍
隕石衝突之図(〜上手な嘘のつき方2〜)
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『天体観測☆100年絵辞典』(PHP研究所)より。前回に続いて宇宙絵です。図鑑には「恐竜を絶滅させた大衝突」というサブタイトル付きで掲載されました。なかなかにスケールの大きな絵なのですが、これだけ衝撃的で大規模な映像を、普段の我々は目にする事ができません。目にする時は絶滅する時なので当たり前といえば当たり前ですが...そんな訳で製作はやはり想像に頼るしかありません。実際見た訳ではないので、「本当にこう見えるの?」と言われれば「どうでしょう?」と答えるしか無い訳ですが、そこはある程度の科学的なバックグラウンドを持って描く事になる訳です。まず衝突で発生する衝撃波に乗って海が蒸発して行きますが、こういう現象は大規模なものでも驚くほど幾何学的に進んで行くものなので、ほぼ真円として描いてます。同じく本体廻りは光の屈折率が変わるので空気と水分が巻き上げられたあたりまで、球状に色味を変えて描いています。実際にはこの一瞬後には、海ではなく海底が波打ちながら地球の反対側まで進んで行くらしく、隕石本体はほぼ見えなくなります。良く目にする、隕石の軌跡のようなものは逆にスピード感がなくなるので描いていません。同じく大気圏突入時の高熱で赤っぽい表現も、実際には先端部はプラズマ化しているので赤どころではないハズですから、あまり色味を前面に出してはいません。この絵を描いた後に、映画「アルマゲドン」のパッケージをレンタルビデオ店で見て構図が似ているので驚いたのですが、(不勉強?)そっちには前述の、私がやらなかった表現が描かれていました(笑)。「恐ろしくも美しく」、という印象を目指したのですが仕上がりは如何でしょうか?
 望遠鏡の進化で、図鑑には驚くほど綺麗で正確な宇宙の写真が載るようになりましたが、「遥か遠く」、「遥か昔」、「遥か未来」の映像には、まだ絵描きの力と想像力が必用なのかなと、若干安心しているところです。
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by koike_terumasa | 2009-05-14 17:40 | 書籍