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子竜螢 著 『暁の鎮魂歌』 学研歴史群像新書
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今回初めて小説のカバーを描かせて頂きました、作者は子竜螢さん。
第二次世界大戦を大鑑巨砲主義とは対極の小艦艇「楔艇」で戦おうとする日本海軍と、その製造に関わった男達のストーリー。今回のお仕事では作中に登場する楔艇のデザインから表紙の作画、文中イラストまでを手掛けました。ストーリー中に、「決して格好いいとは言えない」という表記があって、それをそのままカッコ悪いデザインとして進めるか随分悩みました。何しろ今まで「カッコイイデザインにして」、という話は来ても、「カッコ悪いデザインにして!」という注文は来た事ないですからねえ(笑)。
悩んだ挙げ句、「カッコ悪い」、とは今までの軍艦の文法からは微妙に外れた形である、と解釈して、バランスはちゃんと取る事にしました。
ストーリーに登場する「楔艇」のイメージに近付く事が出来ているか不安ですが、初めて描く船はスリリングでとても楽しく仕事を進める事ができました。
6月1日発売予定、歴史シミュレーションの新書コーナーに並ぶと思いますので、興味のある方は是非手に取ってみて下さい。
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by koike_terumasa | 2007-05-25 17:31 | 書籍
門井慶喜 著 『天才たちの値段』 (文藝春秋刊)
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 私の本ではないのですが折角書籍のカテゴリーを開いたのでご紹介。
作家は門井慶喜君、高校の同級生です。でも同級生という贔屓目を抜きにしても文句無く面白い一冊です。美術品の真贋を舌に感じる味覚で見抜くという天才、神永美有と、主人公である大学講師、佐々木との友情にも似た距離感空気感がとても爽やかです。そして二人で飲んでいるビールの美味しそうな描写(笑)。
この本を読むとギネスドラフト飲みたくなってしまうんですよね。でも食の要素、大事です。そのお陰でストーリーにまろみが加わっているし、何より巨匠と呼ばれる作家には食べ物に造詣の深い方が多いですよね、門井君も巨匠の要素は満たしているという訳。
ストーリーも現在2期目に突入、オール読物6月号に「天才までの距離」と題して神永、佐々木コンビが復活していますのでこちらも要チェックです。
「人の死なないミステリー」 読後感の何と心地よい事!、おすすめの一冊です。
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by koike_terumasa | 2007-05-25 16:52 | 書籍
PHP研究所 『天体観測☆100年絵辞典』
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図鑑の絵を描かせて頂きました。宇宙の絵は初めてなので自分でもうまく描けるか不安でしたが、なんとか出版の運びとなりました、関係者の皆様、大変お世話になりました。
しかし出版/印刷業界初のお仕事が宇宙の絵とは自分でも思いませんでした。かつてSF少年であった事は認めますが、その道のプロの方々にご指導を頂きながらの、現時点での公式の宇宙を描くという作業は、中々に興味深い経験でした。
図鑑の内容はとても丁寧に作り込まれていて、対象年齢の子供達以外にも、大人が見ても読み応えのある内容になっています。たまに空を見上げる私としては、日食/月食や流星群のカレンダーがとても嬉しい情報でした。
余談ですが図鑑の中のアステロイドベルト(火星と木星の間で太陽の周りを回る小惑星帯)の絵を描く際、太陽物理学者でもある友人M君に相談したら「銀河漂流ブライガー」というアニメのYou Tube画像が送られてきてひっくり返りました。 こ、これ国立天文台の公式見解ですか?という驚きと、何年経っても変わらない天文学者の少年の心を同時に垣間みた瞬間でした。

PHP研究所発行、書店で見かけた際は是非一度手に取ってみて下さい。
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by koike_terumasa | 2007-05-22 14:16 | 書籍