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無尾翼スタディー
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飛行機は浮上し続ける為の安定性、自在な運動性能を得る為の不安定性を同時に合わせ持つ必要がある。姿勢を維持し、制御するには尾翼の存在が不可欠だが、時にその尾翼が空気抵抗を増加させ、肝心な運動エネルギーの損失に繋がる事もある。この堂々巡りを断ち切るために生まれた概念の一つが「無尾翼」という考え方で、これまで当たり前に存在した水平尾翼、垂直尾翼のペアを減らそうというもの。本スタディーは回遊魚のマグロが収納式のヒレを持つように、垂直尾翼を収納式として空気抵抗を減らし、必要な時のみ展開して姿勢を安定させようというコンセプト。ただし斜めに取り付けたベントラルフィンが姿勢制御のほとんどを担ってしまうので、垂直尾翼は速度の遅い離着陸時、もしくはエアブレーキとしてランダムに展開する。機体と人間の間に機上コンピューターが介在する現代の飛行機ならば、パイロットが意識する事なくこうしたランダムな尾翼の展開が可能で、更には限られた尾翼とエンジンコントロールで姿勢を制御する事ができる。
(昔は未来の飛行機、というと尾翼が沢山ついていたのがちょっと懐かしいですね)
by koike_terumasa | 2006-11-08 16:09 | 飛行機
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